循環器科 呼吸が苦しそう、咳をする、座り込む・倒れる

循環器科

こんな症状はありませんか

  • 呼吸が苦しそう
  • よく咳をしている
  • 変な呼吸音がする
  • 少し動くと座り込んだり、倒れたりする

犬・猫が亡くなる原因として、心臓病は、ガンと共に「3大死因」の1つになっています。
当院では、循環器科全般、弁膜症、肺高血圧症、不整脈、心筋症、先天性心疾患などの診断・治療を行っています。まずはご相談ください。

専門外来のご案内(毎月1回日曜日)一般診療でも循環器診療は行っています。

当院では月1回日曜日に循環学会認定医による診療を行っていて、より詳しい検査や専門的な技術を提供しています。日常の診療においてもアドバイスを頂き、勤務獣医師のスキルアップも同時に図っています。

専門病院に行く時間がとれない、外科手術の必要性があるかどうか、セカンドオピニオンを希望される飼い主様は一度受診してみてはどうでしょうか?専門診療は完全予約制のため事前に予約をお願いします。
専門外来以外の日でも一般診療で診察は行っています。

犬で多い循環器の疾患

僧帽弁閉鎖不全症

中高齢の小型犬種に多く、心臓の部屋を仕切っている弁に変性がみられる病気です。初期では症状がまったくみられず、聴診上で雑音のみ確認されます。進行すると咳、呼吸困難、運動不耐性、失神などの症状がみられます。レントゲン検査や胸部超音波検査にて検査を行い、心拡大が見られ始めたら内服投与が必要となります。最近では外科治療も行われることが多くなり、劇的に症状の改善が見込めるようになっています。内科治療、外科治療の利点、欠点を相談の上希望あれば心臓外科専門病院への紹介も行っています。

肺高血圧症

心臓には大きく分けて右、左に部屋がみられ、全身に血液送りこむのが左の部屋、全身か血液が戻ってくる部屋が右の部屋となります。右の部屋は全身から戻った血液を肺に送り込み酸素を取り込む仕事をしていますが何らかの原因により肺の血管に抵抗を生じ、右の部屋に負担がかかっている状態を肺高血圧症と言います。呼吸が苦しくなる、失神がみられます。僧帽弁閉鎖不全症から続発して生じたり、フィラリア症、副腎皮質機能亢進症、肺疾患が原因となり起こることがあります。胸部超音波検査にて確定診断行い、治療は内科治療が中心となります。

猫で多い循環器の疾患

肥大型心筋症

心臓の筋肉壁が厚くなり、心臓拡張機能の低下や血流障害をもたらし血栓を形成する場合もあります。これらの血栓は後肢や前肢の血管につまることがあり、麻痺や血流障害を引き起こします。これらの血栓症は動脈血栓塞栓症と呼ばれています。メインクーン、ラグドール、アメリカンショートヘアなどで遺伝性疾患と言われているが、どの猫種においても発生が確認されています。発症年齢も若齢時から高齢時での発生が報告されていてどの年齢でも発症すると考えられています。完治させる薬や外科手術はなく心臓の機能を補う内科療法、動脈血栓塞栓症を予防するための治療がメインとなります。

心臓は一度悪化すると完治が難しくなります。

特に初期の段階では症状が出にくいため、症状が出てきたときには、すでに病気が進行していたという事も多くありますので、病気の早期発見により進行させないことが非常に重要です。心臓病の悪化は致命的になることも多いため、定期的な心臓検査を行い適切な時期に治療を開始することが重要となります。