神経科 ふらつく、立てない、立ち上がれない、痙攣(けいれん)

神経科

こんな症状はありませんか

  • 突然立てなくなった
  • 痙攣
  • 首が痛そう
  • 頭が傾いているなど

神経症状は急に劇的な症状をを起こしますので、病気の理解をし、症状が認めらた際落ち着いて対処することが重要です。痙攣発作が起きている場合に動画があると診断の参考になるかもしれませんが、初めのころは撮影している余裕はないかもしれません。

よくある神経科の病気

てんかん

脳内の神経細胞が過剰に興奮することにより繰り返し起こる痙攣をてんかん発作といい、てんかん発作を起こす病気をてんかんと呼んでいます。原因がはっきりしないてんかんを特発性てんかん、脳内の構造に異常がみられ生じるてんかんを症候性てんかんと分類されています。原因分類の他に発作の型でも分類されていて、脳内の局所で起こる発作を焦点性発作(部分発作)、脳内全体から起こる発作を全般発作と分類しています。確定診断にはMRI検査ぎ必要となります。

前庭疾患

頭が傾く(斜頸)、眼振(目が左右に揺れる)、運動失調、旋回運動等が症状として認められます。原因として中内耳炎、甲状腺機能低下症、腫瘍、ウィルス疾患、特発性(原因不明)等があります。原因の究明のためCT、MRIを使用します。

脳炎

感染性と非感染性に分類できます。感染性ではウィルス(ジステンパー、ヘルペス)、細菌、寄生虫等があります。非感染性では肉芽腫性髄膜脳炎(GME)、壊死性髄膜脳炎(パグ脳炎 NME)と呼ばれる脳炎があります。脳炎の確定診断にはMRI、脳脊髄液検査が行われます。脳炎のタイプによっては予後が悪いことも多くあります。

椎間板ヘルニア

背骨には椎体と呼ばれる骨が連なっていて、椎体の中を脊髄神経通っています。椎体間には椎間板というクッションがありこれらが脊髄へ飛び出し脊髄神経を圧迫し、神経症状を呈する病気を椎間板ヘルニアと言います。M・ダックスやW・コーギーによくみられますが、どの犬種にも認められます。症状としては痛み、四肢の麻痺による歩行障害などがみられます。内科的に管理するこでも改善がみられることが多く、四肢の麻痺や痛覚障害がみられた場合は外科手術を前提とし、CT・MRI検査を行い原因部位を確定します。

当院の神経疾患の治療

ホルモン異常などの代謝性異常や心疾患でも神経症状に似た症状がみられることがあるため、これらの病気を除外し必要であれば脳や脊髄の検査へ進んでいきます。

当院は神経麻痺や神経症状のある動物に対し、外科的・内科的に治療をすることによってQOL向上を目指しています。
また、痛みのコントロールにも取り組んでいます。

ご来院時は、診断、治療の大きな助けになりますので、症状がわかるスマホなどでの動画、過去の検査結果、投薬内容が明記されているものがありましたらご持参をお願い致します。